肛門外科|KAY CLINIC|JRきのくに線「宮前」駅より徒歩5分・国体道路沿い

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肛門外科

肛門外科|KAY CLINIC|JRきのくに線「宮前」駅より徒歩5分・国体道路沿い

肛門外科とは

肛門外科

肛門外科は肛門や排便のトラブルなど肛門疾患の治療を行う診療科です。
受診しにくいと敬遠されて症状を進行させてしまうケースが多いため、当院ではプライバシーに対する配慮をきめ細かく行って、気兼ねなくいらしていただけるようにしています。

肛門外科で診療することが多い疾患に痔があります。
痔は早期に適切な治療を行えば、ほとんどの場合、お薬を中心とした保存的療法で楽に、そして比較的早く治すことができます。また、似たような症状がある病気に、早期発見が重要な大腸がんなどもあります。
おしりに下記のような症状がありましたら、すぐにご相談ください。

 

主な肛門疾患の症状

肛門の出っ張り

肛門に出っ張りがあると感じたら、内痔核(いぼ痔)、肛門ポリープ、直腸脱などの可能性があります。また、直腸に前がん病変である大腸ポリープができてそれが出てきている可能性もあり、内視鏡で早めに対応することで大腸がん予防につながります。

肛門からの出血

ペーパーに付着する程度からかなりの大量出血まで量の違いが大きく、血液に粘液が混じる血便、ゼリー状の血便、黒っぽいタール便など形状も様々です。可能性がある疾患には、痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、炎症性腸疾患である潰瘍性大腸炎やクローン病、前がん病変である大腸ポリープ、大腸がんなどがあります。大腸疾患が疑われる場合には、内視鏡検査が不可欠です。

肛門の痛み

排便時に激しい痛みを感じることが多いですが、安静時にもズキズキ痛む場合があります。裂肛(切れ痔)、嵌頓(かんとん)痔核(いぼ痔)、血栓性外痔核(いぼ痔)、痔ろうの前段階である肛門周囲膿瘍(のうよう)などの可能性があります。肛門周囲膿瘍では発熱することがあります。

肛門のかゆみ

炎症性のものでは肛門周囲皮膚炎が最も頻度が高く、感染性のものではカンジダ菌や水虫と同じ白癬(はくせん)菌といった真菌(カビ)に感染している可能性もあります。

肛門の主な病気

痔核(いぼ痔)

肛門にイボのような腫れが生じる疾患です。排便時の過度ないきみにより、肛門周囲の血管がうっ血し、それによって痔核が発生するとされています。便秘の方で、日頃からいきむ排便習慣のある方や妊娠中の女性にも多く見られます。
肛門の内側にできたものを内痔核、外側にできたものを外痔核と呼び、症状や治療法が異なります。

内痔核

直腸内にある時には痛みを生じませんが、排便時に大量の真っ赤な出血を起こすことがあります。進行すると排便時に痔核が肛門から出てきてしまうようになります。
はじめは自然に中に戻りますが、やがて指で押さないと戻らなくなり、最終的には押しても戻らなくなります。こうなると痔核に血の塊ができて更に腫れあがって強い痛みを伴うようになります。

内痔核の治療は、どの段階にあるかで変わってきます。
飛び出た痔核が自然に戻る段階まででしたら、軟膏、座薬、硬化剤の注射などの薬物療法、排便習慣や生活習慣の改善といった保存療法で治療可能です。
出血が多く貧血を起こしている場合や、脱出した痔核を押し込まないと戻らない、押しても戻らない場合には、手術が検討されます。

外痔核

外痔核は肛門の外側である皮膚の部分に発生したものをいいます。
皮膚には知覚神経があるため、強い痛みを生じやすく、出血は少ない傾向があります。
痔核に血栓ができると力を入れた時に激しい痛みを起こす血栓性外痔核になります。

外痔核はまれに手術が検討される場合もありますが、ほとんどが保存療法で治療可能です。軟膏や座薬などを用いた薬物療法、排便習慣や生活習慣の改善などが保存療法の主な内容です。痛みが強い場合には局所麻酔をして血の塊を摘出するとかなり痛みが楽になります。

切れ痔(裂孔)

切れ痔(裂孔)は肛門の皮膚が裂けて傷ができている状態です。
便秘などによる硬い便を無理に出そうとした場合に起こるだけでなく、勢いよく出る下痢の刺激で裂ける場合もあります。

切れ痔は知覚神経のある部分が裂けるため、排便時に強く痛みますが、出血はペーパーに付く程度で少量です。

切れ痔は痛みが強いため、無意識に排便を我慢して便秘になりやすく、そうすると便が固くなり、治りかけた傷が再び裂けて、慢性化していく傾向があります。慢性化した傷は深くなって肛門を狭める狭窄を起こし、ますます排便が困難になる悪循環を起こすため、できるだけ早く適切な治療を受け、正しい排便習慣をつけることが重要です。

傷が浅い初期には軟膏や坐薬、そして便を軟らかくする薬の服用などで短期間の改善が望めますが、慢性化してしまった場合には手術が必要となることがあります。

肛門周囲膿瘍・痔ろう(穴痔)

直腸と肛門の間にある粘液の分泌腺が下痢などで細菌感染して化膿する場合があり、肛門周囲膿瘍といいます。肛門周囲膿瘍は膿がたまった袋ができた状態で、ひどくなると肛門の外側の皮膚を突き破ってトンネル状の穴が貫通します。
膿が排出するまでは痛みは続き、発熱することがありますが、痔ろうになって穴が開いてしまうと膿が排出されて症状はおさまります。ただし、痔ろうのトンネルは自然にふさがることはあまりなく、いつまでも下着を汚すようになります。

痔ろうは薬や排便習慣、生活習慣の改善といった保存的療法では治りにくく、手術が必要になることがほとんどです。また、痔ろうは長期間治療しないで放置すると、トンネルが複雑になり、手術が難しくなるとともに、括約筋(肛門を締める筋肉)が大きなダメージを受けると排便機能が悪化し、生活の質を大きく下げることになります。また長期間放置すると、まれにがん化することが報告されています。

炎症性腸疾患であるクローン病などで痔ろうを併発することがありますので、内視鏡検査も重要です。

肛門ポリープ

肛門と直腸の境目には、歯状線という細長いデコボコしたものが並んでいます。
これを肛門乳頭といいますが、肛門ポリープはこの部分にできるもので、炎症性のもの、線維性のものがあります。ポリープのサイズは微細なものから親指程度まであり、形もさまざまです。原因には、繰り返す便秘や下痢、痔による慢性的な刺激や炎症などがあります。
進行すると肛門から脱出したり、出血したりすることがあります。指で押すと中に戻りますが、肛門周辺に皮膚炎が起こりやすくなり、残便感や絶えず便意がある状態になる場合もあります。
がん化することはありませんが、日常生活に影響を与えて生活の質を下げてしまうため切除手術をおすすめします。

肛門皮垂

皮膚のたるみが肛門周囲にできている状態で、一時的な腫れが萎縮して残ったもので、外痔核などによって起こります。
たるみがあるとかぶれなどの皮膚炎を起こしやすく、美容的にも気になるという場合には、切除をおすすめしています。

肛門周囲皮膚炎

肛門の周囲に起こる皮膚炎です。炎症によるかゆみ、痛みが主な症状で、下着の汚れなども起こります。主な原因には、アレルギー性疾患、カンジダなどの真菌症、痔核・裂肛・ポリープ・肛門皮垂などがあります。排便後には何回もおしりを拭かないと気が済まない方や洗浄しすぎる方によくおこります。真菌症でないかを確認した上で、適した内服薬や軟膏などによる治療を行います。過度な手入れを避け、清潔を保つことを心がけましょう。